優しい文章を書きたい

あけすけすぎず、愚痴らず、でも素直な気持ちでいろいろ書きたいです。

2015-01-01から1年間の記事一覧

環境の変化

約二週間ほど前に、ものすごい家庭内発表が行われた。 端的に言うと、20年以上住み続けた生活の場が移動するという話。 それを知ってから二週間弱、イケア行ったりニトリ行ったり(格安家具屋ばっかり笑)シルバーウィークをフルで潰して、新生活の準備をし…

個人的研究進捗メモ

今週頭くらいから、一次文献の中からとにかく少しでもテーマに引っかかっている文章があれば、それを書き出して表にまとめるという作業をしています。 これがまるで修行のような作業。 ページをめくって目で文書内検索書けて、パイやケーキやクッキーについ…

『遠い太鼓』の中から

自分の目で見たものを、自分の目でみたように書く――それが基本的な姿勢である。自分の感じたことをなるべくそのままに書くことである。安易な感動や、一般論化を排して、できるだけシンプルに、そしてリアルにものを書くこと。様々に移り変わっていく情景の…

イギリスから帰って

昨日、イギリスから帰ってきた イギリスは、物語の世界がそのまま誰かの日常として機能している不思議な国だった 湖水地方、ウスター、ロンドンを歩いたけど、オックスフォードは他の町とは全く違っていたと思う 私の心は一部そこに置いてきた 空気が違った…

本当に大切な物語について話すのはむずかしい

友達とやっている、ビブリオバトル。初めて設定する来月のテーマはずばり「夏」。私は高校生の時から、夏が来る前に必ず夏を感じる物語を読むという自分ルールをもっているのですが、ここ三年ほど、吉本ばななさんの「N・P」を読んでいます。ものすごく好き…

ある瞬間のこと

気付いたら、二ヶ月も放置してしまった…とっても楽しい毎日を過ごしています。今日、何でもない普通の瞬間に、じわっと湧き出るような幸せを感じたので、覚え書き。誰もいないお昼の時間に、静かで明るい院生室のお気に入りの机に座った。窓際の席。お気に入…

ぱつんぱつんの頭

頭の中のTo Do Listに書き込みは増えていく一方で、全く処理できてなくて、どこから手をつけたらいいのやら、頭ぱんぱんです。 短期的なものが続くのならまだしも、長期的なやるべきことがたまりまくって、そして目をそらしたくなるような甘やかす気持ちも相…

エリー、マイラブ

*NHK朝の連続テレビ小説『マッサン』のお話です。 今日、ついに我らがエリーが新たなadventureに旅立ってしまいました。 最終回を明日に控え、"Life is an adventure"を軸にしたこの物語の、半年間の感想を書いてみようと思う。以下ただただ長々と愛を語る…

掃除の記憶

心がもやっとしたら、部屋の掃除・片付けをすることにしている。 もくもくと手を動かしていると気分転換になるし、いる・いらないの選別に一生懸命になって余計なこと考えずに済むし、もちろん部屋もすっきり片付いて気持ちがいい。 もともとはとにかく物が…

ちいさな幸せ、つらつらと

友達とお茶をして、「今日の夜は何して過ごすの?」と聞かれ、「家族と夕食を食べて、本を読む。勉強のためのものと、ただ楽しみのためのものと」と答えた。 そうしたら、少し笑って、楽しそうだね、と言われた。当たり前のことを言ったつもりだったけど、な…

DUGに行って、ノルウェイの森を思い出したこと

今日、友達と一緒に昼食を食べて、本屋に行って、お茶をした。 偶然通りかかって、人生二度目の新宿のDUGに入った。なつかしい。前に行ったのは、たぶん20歳くらいの時だと思う。『ノルウェイの森』を読んで、憧れて行った。ワタナベくんと緑がジントニック…

繰り返し読むこと(2)デッドエンドの思い出

『デッドエンドの思い出』は、単行本が発売されたころに買って読んだ記憶がある。……と思って奥付を見てみたら12年も前。ずいぶん前のことだ。 短編を読むのが久しぶりだったからかもしれないけど、いつもの雰囲気とずいぶん違う気がした。たぶん、登場人物…

繰り返し読むこと(1)自分の核、Bluについて

気に入った本を、何度も何度も繰り返し読むのが好きだ。 私にとって本を読むことは、自分の世界を広げたり、深めたりするのと同じくらい、むしろそれ以上に、精神安定剤のような役割を持っている。 展開を知っているから、どんな状態でも安心して読めるし、…

学会のこと、フィリパ・ゴードンについて

夏に、イギリスで開催される学会に行けることになった! 発表要旨を提出したものの、先生や研究員のお姉さまには年明けすぐに来ていた申し込みのお知らせが、いつまでたっても来なかったので、もう諦めて聴講のみの目的で行こうかと思っていたのだ。それが、…

読書会、ムーミンママの声、前髪について

粛々と(?)、こまごま忙しい日々を送っています。 この前、初めて読書会に参加してきた。普段自分じゃ選ばないような本を読みたいし、それについてのいろんな人の見解が聞いてみたいと思ったのだ。 作家読みタイプで店頭でジャケ買いをすることもないし、…

「粛々と」と、友達のゆるい優しさについて

最近いいなと思った言葉。「粛々と」。 「ひっそりと静かに」「厳かに」という意味で、粛という字にはつつしむ、いましめるという意味もある。「粛々と物事を進める」などの使い方が一般的。雰囲気としては「淡々と」と似ているけど、もう少し重く、静かな印…

「ときめき」、学ぶこと、ちいさなおみやげについて

チャットモンチーの新曲があと少しで発売される。 まだショートバージョンを聴いただけだけれど、とても好きな感じ。「ときめき」という曲。可愛らしい中に、甘い棘がある感じが好きだ。早く聴きたい。 家族で旅行、二日目。いつもと違う机で、いつもと違う…

那須塩原の露天より

iPhoneより。祖父の米寿のお祝いで、三世代で那須塩原の温泉に来ています。お部屋についている露天風呂で、手を少し遠くに伸ばしつつ、打っています。ご飯も美味しくて、細かい雪が降っていて、お部屋に戻ればぱりぱりのシーツが張ったベッドが待っている。…

「牡蠣フライの話」について

またこうやって、ちゃんと人に読まれる(かもしれない)ところで何かを書きたい、と思ったのは、村上春樹の『雑文集』の中の「自己とは何か(あるいはおいしい牡蠣フライの食べ方)」という文章を読んだことがきっかけです。 読者からの「就活で、原稿用紙4…

チャットモンチーについて

先日のねこの日に、ライブに行ってきました。 ねこの日、2月22日、にゃーにゃーにゃーの日らしい。あまりぴんとはこない。 チャットモンチー、とってもとっても好きなバンドです。好きになったのがかなり遅い。全盛期はもう少し前だったんだろうとは思う。ボ…

ダス・ゲマイネ その2

――ちぇっ! 僕はなぜこうべらべらしゃべってしまうのだろう。軽薄。狂躁。ほんとうの愛情というものは死ぬまで黙っているものだ。菊のやつが僕にそう教えたことがある。君、ビッグ・ニュウス。どうしようもない。菊が君に惚れているぞ。佐野次郎さんには、死…

ダス・ゲマイネ その1

一 幻燈 当時、私には一日一日が晩年であった。 恋をしたのだ。そんなことは、全くはじめてであった。それより以前には、私の左の横顔だけを見せつけ、私のおとこを売ろうとあせり、相手が一分間でもためらったが最後、たちまち私はきりきり舞いをはじめて、…