優しい文章を書きたい

あけすけすぎず、愚痴らず、でも素直な気持ちでいろいろ書きたいです。

ちいさな幸せ、つらつらと

友達とお茶をして、「今日の夜は何して過ごすの?」と聞かれ、「家族と夕食を食べて、本を読む。勉強のためのものと、ただ楽しみのためのものと」と答えた。

そうしたら、少し笑って、楽しそうだね、と言われた。当たり前のことを言ったつもりだったけど、なんだかとても幸せな気持ちになって、思い切り頷いた。

 

帰りはまだぎりぎり夕方と言える時間で、空は紺色で、空気は冷たいけれど春のそれだった。もう少しあたたかくなったら、私の一番好きな種類の夜がやってくる。

肌に触れる空気が柔らかく、ぬるく、私はその時期いつも「まるで泳いでるようだ」と思う。歩いているのではなくて、生ぬるい水の中を泳いでいるような感覚。春の空気はなんとなく全体的にぼんやりしていて、暑くなったり夜は冷え込んだり着る洋服に迷うのだけど、その曖昧な不思議な感じが好きだ。

 

帰りの電車の中から、『間宮兄弟』を読み始めた。

まだ半分弱くらいしか読めていないけど、おそらくとても好きになって、大切で、何度も読み返す一冊になるであろう予感がひしひしとしている。

懐かしい、どこか知っているような幸福感がものすごい。子どもじみた幸福な食べ物、昔家族と遊んだボードゲーム、クーラーをつけながら窓を開ける夏の夜、風鈴の音。

「ずいぶん遠くまで来てしまった。でも、誰にも本来いるべき場所があるのだ」という依子の言葉が、多少なりとも理解できる自分になっている。

続きを読みます。

 

映画『冷静と情熱のあいだ』のトレイラーがとても綺麗で、たまに観ている。

1分半ほどだけど、バックミュージックの”Book of Days”とあおいのちょっと不思議なイントネーションの日本語と、映像がすばらしくぴったりで、観るだけで気持ちがしゃんとします。

 


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