優しい文章を書きたい

あけすけすぎず、愚痴らず、でも素直な気持ちでいろいろ書きたいです。

チャットモンチーについて

先日のねこの日に、ライブに行ってきました。

ねこの日、2月22日、にゃーにゃーにゃーの日らしい。あまりぴんとはこない。

チャットモンチー、とってもとっても好きなバンドです。好きになったのがかなり遅い。全盛期はもう少し前だったんだろうとは思う。ボーカルのえっちゃんがかわいいのは言わずもがな、あっこちゃんもとってもかっこいいのに書く詩は繊細で女の子らしくて、二人は仲が良さそうで、見ているととても幸せな気持ちになります。あんまり音楽は詳しくないけど、二人の(そして久美子ちゃんの)書く詩と音楽の組み合わせがとても好き。えっちゃんのまっすぐできれいな声が好き。押し付けがましくない。

 

今回どうしても書きたくなったのは、「恋愛スピリッツ」を聴いて、初めて聴いたような気持ちになったこと。こんな曲だったんだ、って思ったこと。 

正直、ものすごくどろどろしている曲。彼にはほかに求めている女の子がいて、でも彼女は手に入らない。だから、彼は"わたし"を手放せない。

もともと、あんまりお気に入りな曲じゃなかった。どうしてそんな男、なんて思ってしまうということもあるし、えっちゃんが詩を書いた曲はわりと暗いものが多くて、これも単純にその一つのように思っていた。

(そういえば、どこかのインタビューであっこちゃんが、えっちゃんの書く詩は人生の底のようなものが多くて心配していた、といった内容を読んだことがある。感情の底だまり。『変身』であかるい歌詞を書くようになって、こういうものも書ける人だったと思い出した、と)

でも、実際に直接演奏を聴いたら、なんだかもう、圧倒的だった。

こんなに重くてどろどろした歌詞なのに、歌っているえっちゃんからは、きれいな空気とか羽みたいな、身軽で透明なものしか感じなかった。女として逃れられない(と思い込んでいる)、重いものをまるで持っていないかのように見えた。どうしてこんな風に歌えるんだろう。

そして、あんな風に身軽で自由な存在でありたいと思った。

もちろん、その心はわからない。あんな歌詞が書けるんだから、ちゃんと女おんなした重さは持っているんだろう。でも、それを感じさせない少女っぽさ。年齢とか世間体とか、女の重たいもの、全部捨てているかのような、ぴんぴんした新鮮な存在感。ただ「かわいいなぁ」だけじゃなくて、本当に素敵だと思った。

自分を極めることに一生懸命であれば、あんなかわいらしくて凛とした空気をすこしでも纏えるのだろうか。

 

そんなことを思って、ますます応援していきたい気持ちが大きくなったのでした。バスロマンスやいたちごっこ、満月に吠えろなど、もともと大好きな曲もやってくれて、とても嬉しかった。